圧巻の美。シャープの巻き取れる有機ELディスプレイ、LG製との違いは?

圧巻の美。シャープの巻き取れる有機ELディスプレイ、LG製との違いは?
先日、シャープの30インチ4K有機ELディスプレイが話題を集めました。テレビ大ながらカレンダーのようにクルクルと巻いて半径2cmの筒状に収納できるのが特徴です。

同様のディスプレイは韓国LGがすでに製品化していますが、シャープ製の優位点はどこにあるのか、実物が展示されているInterBEE会場(千葉・幕張)で開発担当者に取材しました。
シャープの担当者は同パネルについて『商用化を前提にしたものではない』『まだ歩留まりを判断できるレベルでもない』と述べ、あくまで技術のショーケースだと強調します。市場投入は『世の中のニーズを見てみて、需要があると判断すればありえる』と述べます。

また、韓国LG製の同等製品と比較した優位点として『30インチと大型なのに、RGBをしっかり塗り分けている』点を挙げます。というのも、巻取り型に限らず、ソニー製テレビなどにも採用されているLG製の有機ELパネルは、白色の有機ELにRGBのカラーフィルターを重ねて色を表現しています。

一方、シャープが今回開発したパネルは、RGBがそれぞれ自発光する、技術難度の高いRGB方式を採用。このRGB方式はカラーフィルター方式に比べて色再現性が高いのが特徴で、シャープ開発担当者も『色が濃いでしょ、それがRGB方式の特徴の1つ』『RGBで塗り分けしないと(光の)効率が取れない。(LG製のように)光がカラーフィルターに吸収されるなんてもったいない』と優位性を強調します。

実物を見てみると、厳密に比較をしたわけではないですが、圧巻とも言える鮮やかさでした。
このRGB方式は、スマートフォン向けの有機ELパネルでは一般的ですが、大型化が難しく、テレビなど大型ディスプレイへの導入は進んでいません。大型パネルに向く「印刷式」の技術を持つJOLEDですら20インチ台がやっとという状況。そんななかで、シャープは30インチの大画面を実現した点で技術的な意義があります。

なお、シャープは昨年、大阪と三重の工場で有機ELディスプレイを自社生産するなど、最近は有機ELに注力しているように見えます。