エレベーターの「密」 デジタル技術で回避 電機各社、コロナ対策で技術力発揮 工場を「在宅管理」も

 電機メーカー各社が「非接触」や「省人化」などをキーワードに、職場での新型コロナウイルス感染防止に向けた技術開発を加速させている。培った独自技術を発展させ、コロナ対策として活用していることが特徴だ。感染対策が企業活動維持の鍵を握るなか、需要の掘り起こしを狙う。(産経新聞・山本考志)


 「(エレベーター)ホールの状況をみてご入場ください」。東京・丸の内の三菱電機本社。従業員用ゲート前の床面に、混雑緩和を呼びかける文字とイラストが投影された。コロナ対策に投入したアニメーションライティング誘導システム「てらすガイド」だ。

 「密」回避のため各人の距離の確保や入場抑制を促すアニメーションなどの表示も可能。ボタンを一度も押さずに目的階まで行ける同社のエレベーターシステム「ELE-NAVI」(エレ・ナビ)と組み合わせてもらうことが狙いだ。

 エレ・ナビは入館証をかざせば、どのエレベーターに乗るかが指示され目的階に自動停止するシステム。エレベーターの効率運用を目指し平成26年に発売したが、非接触の技術がコロナ時代に有効として顧客に提案する。同一の目的階の人だけ集めて運転できるため、乗員数の設定を減らし、密状態を回避させることも可能だ。同社は「テレワークが拡大する中でも出勤しなければならない人は一定数いる。非接触や分散搭乗などの需要はなくならない」とする。

 パナソニックは7月、オフィスなどの入退室を管理する顔認証システム「KPAS(ケイパス)」をバージョンアップし、マスクを着けたままでも判別する精度を高めた。マスク着用時の顔検出率は同社従来比で3.1倍、顔認証率は2.2倍に向上。同時に検温もできる追加機能の開発も進めており、来年度中までの実用化を目指している。